2020年10月27日(火) テーマ:私の好きな本
「停電の夜に」ジュンパ・ラヒリ
読書の秋シリーズ
ネットで面白そうな小説を探してみる
そして見つけた傑作
『停電の夜に』新潮文庫
9つの短編小説集です
著者のジュンパ・ラヒリさんはインド🇮🇳系アメリカ🇺🇸人。
新人作家としてピュリッツァー賞を受賞していたそうです。小説でピューリッツァー賞!?
獲った彼女も偉いけど、選定した人たちの眼もすごい
この短編集、主人公は全編インド人ですが、インドが舞台なのは2篇だけ。ほとんどが「アメリカに住んでいるインド人」のお話。
大じかけのストーリーではなく、普通の人の心を繊細に観察して、たんねんに描写している。
そして、短編一つ一つのタッチがまるで違うの。
ミステリーとか純愛とか経済とか、つい小説にラベルを貼りたくなっちゃうのだけど、これはそれぞれ何に分類されるのかと思っちゃう。
そんなことを題材に小説を書くなんて、とわたくしには考えが及ばない!とうなる、不思議な作品ばかり。
これまで味わったことのない、何とも言えない面白さがあった。なんだかとっても不思議なの!
とくにわたくしに刺さった2篇は、『病気の通訳』と『ビビ・ハルダーの治療』。
あ、これ2篇とも別に医師モノではありませんよ。
読みおわってニマッと笑ってしまった😏
皆さまにもオススメです。えもいわれぬ読後感を、深まる秋にどうぞ〜