2016年10月04日(火) テーマ:私の好きな本
秋の夜長のキモい小説 〜①読書の秋〜
キモい小説を、2冊、読みました
しかも、両方とも古本をポチッと。
まったく明るい気持ちにはならないよ(笑)
1冊目
「あなたに似た人」
ロアルド・ダール著
11の短編。どれも意地悪で、cynical。
ホラーとはちがい、露骨に残酷だとか悲惨だとかではないの。
ただひたすら、もわ〜〜〜っとしてる。
そこがタイトルの意味なのね。
「あなたに似た人〜Someone like you〜」
自分や、自分の周りの人に、いかにもありえそ〜な話ばかりが出てきます。
そうです。ヒトの、心の底から嫌〜な面を、ぽん!とおいてくる感じ
なかでも「おとなしい凶器」と「皮膚」が、とくにわたくしには印象的でした。
ちなみに著者ロアルド・ダールは、「チャーリーとチョコレート工場」の原作者です。
ね、意地悪でcynicalだってわかるでしょ?
2冊目
「特別料金」
スタンリイ・エリン
「特別料理」
・・・ああ、わたくし、仕事のこと考えすぎだわ。そうです、アオハルでは、お友達やご家族を紹介してくださると特別料金になります。
ええと、こちらも短編小説集。
10編です。
ダールよりも、さらにスッキリとキモいです
どの作品も、読み始めればだいたい残念な結末は見えて来るのね。
ただ、その結末にいたるプロセスの描き方が、超巧みで、ひきこまれます。
眠くてもつい最後まで読みたくなる!
そして、やっぱり予想通りの結末を迎えると、なんかもう安心して、よく眠れます
「お先棒かつぎ」と「壁を隔てた目撃者」の2作が、とくにおみごと!だったな。
1冊目のダール短編集は1953年刊。
2冊目のエリン短編集は61年刊だけど、表題作の「特別料理」は47年発表。EQMM誌の年間最高作品。
太宰治は48年6月に心中。関係ないわね。
秋の夜長〜〜
ゆっくりとキモい本ばっかり読んでいたいよなぁ。。
あ〜〜ん論文も読まなきゃ