2017年06月06日(火) テーマ:学会最新動向
大発見!皮膚細胞の形〜日本皮膚科学会総会①〜
学会ウイークエンド!
こんどは
第116回
日本皮膚科学会総会
@仙台国際センター
に行って来ました。
皮膚科のスーパー研究者先生方のご講演に、超興奮しました!
こちらも、ブログでご紹介してまいります。
①皮膚の細胞の“形”が解明された
【慶應義塾大学皮膚科 横内麻里子先生】のご研究
皮膚は、私と外部環境とを隔てる大切なバリア。
物理的皮膚バリアは2つ。
・角層バリア
・角層下の顆粒層細胞間のタイトジャンクションバリア
これら2つが常に働き、私を外から守ってくれている。
だけど、お肌はターンオーバーし、どんどん生まれ変わってるでしょ。
1時間に2億個!
1日におよそ50億個!
の細胞がアカとして剥がれ落ちます。
皮膚は代謝し続けてるのよ。
そんな時でも、上述の2つのバリア機能が保たれているからすごい。
体の内側からの水分の漏出、外からのアレルゲンや毒素の流入から防御しているの。
2つのうちどちらかが欠けてもダメ〜!
そのしくみを解明するために、横内先生のグループは、3次元での皮膚細胞の形の解明に取り組んだのね。
わたくし的には、皮膚細胞はレンガみたいな直方体だとばかり思ってた。
皮膚科の教科書によくあるシェーマをぼーっと見て育ったので、、、
ところがそれは、違うらしいの!
横内先生らの大発見
代謝の様子をじーっと特殊顕微鏡で観察し続けていると、
まずは六角形にみえ、
つぎに上面と下面に大小があることが分かる。
なんじゃこりゃー
コンピューターシミュレーションにより、
皮膚細胞は、
(六角形と正方形からなる、ゴツゴツのサッカーボールみたいな感じ)
であることが分かったんです!!
石鹸の泡も、この14面体なんですって。
皮膚細胞は、ケルビン14面体であることによって、2つのバリア機能が壊れることなく、ガンガン代謝し続けることができる。というのです。
横内先生は、講演では研究の過程もお話しくださいました。
すごくワクワクしちゃった〜。
免疫とか遺伝子とかのお話とちがう「異色の研究」っていう感じだけど、
そもそも、横内先生が昨年12月に大発見なさるまで、
世界中の皮膚科医が、誰一人、皮膚細胞の形を知らなかったんだ〜
ってことに、ものすごく衝撃を受けたのでした。
、、、、
、、、、
うつむいて会場内の医学書販売コーナーに行くと
あっ
うう。
光栄すぎます。
浅学菲才を心から反省し、猛勉強を仙台の地で誓ったのでした。。。